乗務員を対象とした【冬季】安全講習会を実施いたしました。
こちらの講習会は毎年12月に3回に分けて行い、全ての乗務員が受講します。講師には今年も自動車事故対策機構（NASVA）埼玉支所 岩崎支所長をお招きし、昨年の復習や11月に実施した内部監査の結果を踏まえて「乗務員が思考するPDCAとリスク対策」を議題に講義していただきました。NASVAさんの講義は一方的に座って話を聞くだけの講習ではなく、グループワークが中心になりますので様々な意見が飛び交う活気ある講習会になります。営業所間の壁を超えて乗務員同士のコミュニケーションも深まります。
リスク分析については運転者の立場、運行管理者や整備管理者の立場など様々な視点から①危険だと思うこと、②それによって何が起こるか、③どうやったら危険を回避できるかを意見を出し合い、班ごとに発表してもらいました。
乗務員から出た様々な貴重な意見は速やかに社内で検討し、会社側で対応出来る事は順次取り入れていきたいと思います。現場の意見を尊重して社員一丸となって事故防止や、より良い職場環境造りに活かして参ります。
NASVAさんの講義は乗務員から「時間が足りなかった」、「楽しかった」など前向きな意見がたくさん出ており、大変有意義な時間でした。
午後は安全統括管理者による講義で、1月15日に発生した軽井沢スキーバス事故のニュースを全員で視聴した後、12月1日より大幅に改正された道路運送法等の法令の概要や、更に厳しくなった罰則についての説明を行い、本格的な積雪シーズンを前に貸切バス事業の信頼回復のためにも二度とこのような悲惨な事故を起こしてはならないという強い決意のもと、緊張感を持って日々ハンドルを握るよう指導いたしました。
第2回目の講習会は旅行会社の方にもご参加いただき、弊社の安全に対する取り組みを視察していただきました。
夏季の安全講習会以降、約5ヶ月の間に社内のドライブレコーダーに記録された事故、ヒヤリ・ハット映像集を視聴し、情報の共有と危険予知トレーニング（KYT）による教育を行いました。今年から導入したLTE通信によるリアルタイムのドライブレコーダーにより多数のヒヤリ・ハット情報を収集することが出来ました。乗務員から上げられた貴重なヒヤリ・ハット体験は今後の事故防止にしっかりと役立てて参ります。
最後のプログラムは｢事故、災害を想定した教育訓練」として車庫で消火器、発炎筒、非常停止表示板、非常口の開閉・降車訓練を実施いたしました。万が一、有事の際に乗務員が冷静に速やかに対応できるよう毎年訓練しております。
全乗務員が交代で非常停止表示板の組み立てを行い、取り扱い方法や使用する際の注意点などを教育しました。発炎筒は実際に着火させ、消火器を使って消火します（訓練用の水消火器使用）。
非常口の開閉・降車訓練はスイングドアが故障や事故で開かなくなってしまった場合に、速やかに非常口を使ってお客様に安全に降車していただけるよう訓練を行います。貸切バスは幼児から高齢者の幅広い年齢層の方や、身体の不自由な方など様々なお客様にご利用いただくことがあります。安全に降車して頂くためにはどのように降車すれば良いか。また、車外でどのように手助けすれば良いかを確認して意見を出し合います。毎年訓練を行っていても新たな意見が出てくるので良い意見は皆で共有して参ります。
